====== FreeBSDのpowerdの効能とパフォーマンス測定 ======
FreeBSDで電力管理デーモン''powerd''を使うとマシンの消費電力を抑える事ができる。
===== マシン構成 =====
^ CPU | Xeon E3-1260L |
^ M/B | MSI Z77A-GD65 |
^ メモリ | DDR3-1333 8GBx2 + 4GBx2 = 24GB (1.5Vモジュールを1.35V駆動)|
^ GPU | CPU内蔵(HD Graphics 2000) |
^ HDD | システム:2.5" 1TB x2 \\ データ:3.5" 3TB x7(**スピンダウン状態**) |
^ PCIe | SD-PESA3-2L (88SE9123/SATA3 2ポート増設) |
^ ファン | CPUx1 + フロントx2 + リアx1 |
^ 電源 | KRPW-PT600W/92+ REV2.0 (ATX/600W/80PLUS Platinum) |
^ OS | FreeBSD 9.2-RELEASE-p12 |
BIOSではオンボードサウンドを無効化したり、iGPUの電圧を下げたりと極力省電力になるように設定。
===== 電源まわりの設定 =====
消費電力に関係ありそうな設定は以下の通り。
cpufreq_load="YES"
kern.hz=100
hint.acpi_throttle.0.disabled=1
hw.pci.do_power_nodriver=3
drm.i915.enable_rc6=7
hw.snd.latency=7
hint.pcm.0.buffersize=65536
hint.pcm.1.buffersize=65536
powerd_enable="YES"
powerd_flags="-a adp -n adp"
performance_cx_lowest="Cmax"
economy_cx_lowest="Cmax"
===== 測定結果 =====
^ powerdのmode ^ アイドル時 \\ 消費電力 ^ Ubench ^^^^
^ ::: ^ ::: ^ スコア ^^ 消費電力 ^^
^ ::: ^ ::: ^ CPU ^ MEM ^ CPU ^ MEM ^
^ 無効 | 36| 482237| 308444| 52| 53|
^ max | 36| 482512| 320058| 52| 55|
^ hadp | 35| 483033| 321674| 52| 55|
^ adp | 35| 477990| 305036| 51| 53|
^ min | 35| 198390| 59107| 42| 39|
powerdのmodeの違いはCPUスロットリング((負荷変動にCPUをどれだけ追従させるか))の差なので、本来は消費電力の変化量を見ないと意味がないが、計測機器が無いのでピーク値でご勘弁。また、3.5インチHDD 7台がスピンダウンした状態の値なのでご留意頂きたい。それらが稼働中は概ね+35Wといったところ。
powerdを有効にせずとも、かなりの省電力性が発揮されていたのが予想外だった。
高負荷時の消費電力はminが最低だが、性能も激烈に低下している。アイドル時の消費電力は他と大差ない上、性能の下がり方が半端ないので正直微妙なモードである。実体験でもCeleron N2820のような低負荷時の最低クロックが低いCPU(N2820では66MHz)なんかだと、負荷をかけても中々クロックが上がらず、またすぐに最低クロックまで落ちてしまい、体感でも分かるほどにパフォーマンスが悲惨な事になる。そのようなCPUでminを使うなら、''-n''オプションで最低クロックを指定した方が良い。