====== Windows 10の回復パーティションを新しく作る ======
使いまわしのSSDにWindows 10を入れたところ、回復パーティションではなく''C:\Recovery''に回復環境が作られてしまった。なんか気持ち悪いので、いつも通りの回復パーティション式に変更できないか調べて試したら出来たのでメモ。
(2021-10-01 追記)
最近のバージョン(少なくとも20H2で確認)では回復パーティションは作られないのが標準のようだ。Windows 11への移行なども見据えると、素直にC:\Recovery方式に準じた方がいいのかも。
===== 試した環境 =====
* Windows 10 Pro バージョン 1809 (64bit/UEFIブート)
* ThinkPad T450s
BIOSブートではパーティション設定が違うため、本記事の方法は適用できない。[[https://docs.microsoft.com/en-us/windows-hardware/manufacture/desktop/deploy-windows-re|MS公式ドキュメント]]にBIOSブート向けの記載があるので参考にしてくだしあ。
===== 手順 =====
==== 回復パーティションの作成 ====
コマンドプロンプトを管理者として実行し、''diskpart''を起動する。
以下のコマンドで回復パーティションを作る。''select disk'', ''create partition''の''size'', ''assign letter''の値は各自の環境に読み替えてくだしあ。なお、''select disk''で指定する値は''list disk''で確認できる。
回復パーティションの容量は1 GiBが公式の推奨値である。ここでは念には念を入れて3 GiB確保した。当然ながら、ディスクに回復パーティション分の空き領域が必要となる。足りなければ、ディスクの管理でC:ドライブを縮小するなりして確保してくだしあ。
select disk 0
create partition primary size=3072
format quick fs=ntfs label="Recovery tools"
assign letter="T"
set id="de94bba4-06d1-4d40-a16a-bfd50179d6ac"
gpt attributes=0x8000000000000001
set idとgpt attributesが肝。これらプロパティを設定すると回復パーティションとして扱われる。
正しく作成できれば、以下のような感じで認識される。
DISKPART> lis par
Partition ### Type Size Offset
------------- ------------------ ------- -------
Partition 1 システム 512 MB 20 KB
Partition 2 予約 16 MB 513 MB
Partition 3 プライマリ 585 GB 529 MB
* Partition 4 回復 3072 MB 586 GB
このコマンドプロンプトは後ほど仕上げ作業で使うので、消さずに残しておく。
==== Windows REのコピー ====
作成した回復パーティションにWindows REをコピーする。新たなコマンドプロンプトを管理者として実行し、以下のコマンドを実行する。
mkdir T:\Recovery\WindowsRE
xcopy /h C:\Windows\System32\Recovery\Winre.wim T:\Recovery\WindowsRE
==== 回復パーティションの登録 ====
作成した回復パーティションをWindowsに登録する。
まずは回復環境を無効にする。
> reagentc /disable
REAGENTC.EXE: 操作は成功しました。
> reagentc /info
Windows 回復環境 (Windows RE) およびシステム リセット構成
情報:
Windows RE の状態: Disabled
Windows RE の場所:
ブート構成データ (BCD) ID: 00000000-0000-0000-0000-000000000000
回復イメージの場所:
回復イメージ インデックス: 0
カスタム イメージの場所:
カスタム イメージ インデックス: 0
REAGENTC.EXE: 操作は成功しました。
次に作成した回復パーティションをWindowsに登録する。
''/path''オプションは登録する回復環境のパス、''/target''は登録先のWindowsフォルダを指定する。
> reagentc /setreimage /path T:\Recovery\WindowsRE /target C:\Windows
ディレクトリは次に設定されています: \\?\GLOBALROOT\device\harddisk0\partition4\Recovery\WindowsRE
回復環境を有効化し、正しく登録されているか確認する。
> reagentc /enable
REAGENTC.EXE: 操作は成功しました。
> reagentc /info
Windows 回復環境 (Windows RE) およびシステム リセット構成
情報:
Windows RE の状態: Enabled
Windows RE の場所: \\?\GLOBALROOT\device\harddisk0\partition4\Recovery\WindowsRE
ブート構成データ (BCD) ID: 31099d0b-3da4-11e9-836a-c8ff28b541b0
回復イメージの場所:
回復イメージ インデックス: 0
カスタム イメージの場所:
カスタム イメージ インデックス: 0
REAGENTC.EXE: 操作は成功しました。
==== C:\Recoveryの削除 ====
C:\Recoveryの中身が殆ど空になっていることを確認し、削除する。デフォルトではアクセス権が一切ないので、てきとーに付与して作業して下さい。
==== 回復パーティションのドライブレターを消す ====
回復パーティションに割り当てていたドライブレターを消す。冒頭の''diskpart''のコマンドプロンプトが残っているなら、単に''remove letter''すればおk。
> remove letter=T
再起動した際、ドライブレターが復活するようなら、ボリュームに対して同様の操作をしてみる。
> diskpart
DISKPART> select volume 回復パーティションのドライブレター
DISKPART> remove letter=T
===== 参考サイト =====
* [[https://fortrand.hatenablog.com/entry/2018/04/24/182612|回復パーティションを移動したときの話 - ある日の日記]]
* [[https://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1808/09/news027.html|Windows 10の回復パーティションから消えた「WinRE」の行方 (1/3):その知識、ホントに正しい? Windowsにまつわる都市伝説(116) - @IT]]
* [[https://docs.microsoft.com/en-us/windows-hardware/manufacture/desktop/deploy-windows-re|Deploy Windows RE | Microsoft Docs]]
* [[https://answers.microsoft.com/en-us/windows/forum/all/remove-driver-letter-for-oem-partition/58ced1a5-9604-4ac2-a96b-c53f73c14f71|Remove Driver Letter for OEM Partition - Microsoft Community]]