原文 [[https://developer.apple.com/library/mac/documentation/MusicAudio/Conceptual/CoreAudioOverview/SystemAudioUnits/SystemAudioUnits.html|Core Audio Overview: System-Supplied Audio Units]] ====== システムが提供する Audio Unit ====== この付録の表は Mac OS X v10.4 が提供する Audio Unit の一覧です。Component Manager タイプごとに分類されています。 これら全てのユニットの Component Manager の製造者 ID は kAudioUnitManufacturer_Apple です。 **Table B-1** システムが提供するエフェクトユニット(kAudioUnitType_Effect) ^エフェクトユニット名 ^Component Manager サブタイプ ^説明 | |AUBandpass|kAudioUnitSubType_BandPassFilter|シングルバンド帯域通過フィルタ。| |AUDynamicsProcessor|kAudioUnitSubType​_DynamicsProcessor|ダイナミクスプロセッサ。ヘッドルーム/圧縮量/アタックタイム/リリースタイム などといったパラメータを設定することができます。| |AUDelay|kAudioUnitSubType_Delay|ディレイユニット| |AUFilter|kAudioUnitSubType_AUFilter|5バンドフィルタ。3つの帯域通過フィルタと同じように高/低域周波数を阻止できます。| |AUGraphicEQ|kAudioUnitSubType_GraphicEQ|10 または 31 バンドのグラフィックイコライザ。| |AUHiPass|kAudioUnitSubType_HighPassFilter|共振点を指定可能な高域通過フィルタ| |AUHighShelfFilter|kAudioUnitSubType_HighShelfFilter|高周波を固定量だけブースト/カットする事ができるフィルタ。| |AUPeakLimiter|kAudioUnitSubType_PeakLimiter|ピークリミッタ。| |AULowPass|kAudioUnitSubType_LowPassFilter|共振点を指定可能な低域通過フィルタ| |AULowShelfFilter|kAudioUnitSubType_LowShelfFilter|低周波を固定量だけブースト/カットする事ができるフィルタ。| |AUMultibandCompressor|kAudioUnitSubType_MultiBandCompressor|4バンドのコンプレッサ| |AUMatrixReverb|kAudioUnitSubType_MatrixReverb|リバーブユニット。部屋の大きさ/物質の吸音特性などといった空間特性を指定できます。| |AUNetSend|kAudioUnitSubType_NetSend|ネットワーク上にオーディオデータをストリーム配信するユニット。AUNetReceive 生成ユニットと連携して用います。| |AUParametricEQ|kAudioUnitSubType_ParametricEQ|パラメトリックイコライザ| |AUSampleDelay|kAudioUnitSubType_SampleDelay|ディレイユニット。遅延量を時間ではなくサンプル数で指定します。| |AUPitch|kAudioUnitSubType_Pitch|再生速度を変化させずに音声のピッチを変化させるユニット。| **Table B-2** システムが提供する音源ユニット(kAudioUnitType_MusicDevice) ^音源ユニット名 ^Component Manager サブタイプ ^説明 | |DLSMusicDevice|kAudioUnitSubType_DLSSynth|仮想音源ユニット。SoundFont または Downloadable Sounds(DLS) 形式の音色セットを使って MIDI データを再生することができます。音色セットは、ホームディレクトリないしシステムディレクトリの /Library/Audio/Sounds/Banks フォルダに保存されている必要があります。| **Table B-3** システムが提供するミキサユニット(kAudioUnitType_Mixer) ^ミキサユニット名 ^Component Manager サブタイプ ^説明 | |AUMixer3D    |kAudioUnitSubType_3DMixer|様々な異なる信号を扱え、それらを3次元空間内に配置することのできる特別なミキシングユニットです。このユニットの使い方の詳細は [[http://developer.apple.com/technotes/tn2004/tn2112.html|Technical Note TN2112: Using the 3DMixer Audio Unit]] ([[http://developer.apple.com/jp/technotes/tn2112.html|日本語]]) をご覧下さい。| |AUMatrixMixer|kAudioUnitSubType_MatrixMixer|任意の数の入力を、任意の数の出力にミックスするユニットです。| |AUMixer|kAudioUnitSubType_StereoMixer|任意の数のモノラルまたはステレオ入力を、1つのステレオ出力にミックスするユニットです。| **Table B-4** システムが提供する変換ユニット(kAudioUnitType_FormatConverter) ^変換ユニット名 ^Component Manager サブタイプ ^説明 | |AUConverter|kAudioUnitSubType_AUConverter|リニア PCM 形式内でのデータ変換を扱う標準コンバータです。つまり、サンプリングレートの変換、量子化精度の整数値から浮動小数点値への変換(その逆も)、インターリーブ化などを行うことができます。この Audio Unit は本質的には [[core_audio_のプログラミングインターフェース#audio_file_sabisuto_audio_converter_sabisu|"Audio Converter と Audio Codec"]] で解説されている Audio Converter のラッパーです。| |AUDeferredRenderer|kAudioUnitSubType_DeferredRenderer|あるスレッドからの入力を受け、出力を別のスレッドへと送る Audio Unit です。オーディオ処理グラフを複数スレッドで分割するような場合に、このユニットを使います。| |AUMerger|kAudioUnitSubType_Merger|2つの分離したオーディオ入力を結合するユニットです。| |AUSplitter|kAudioUnitSubType_Splitter|1つのオーディオ入力を2つのオーディオ出力に分割するユニットです。| |AUTimePitch|kAudioUnitSubType_TimePitch|ピッチを変化させずに再生速度を変化させる(また、その逆を行う)ユニットです。| |AUVarispeed|kAudioUnitSubType_Varispeed|再生速度を変化させるユニットです(変化に伴ってピッチも変化します)。| **Table B-5** システムが提供する出力ユニット(kAudioUnitType_Output) ^出力ユニット名 ^Component Manager サブタイプ ^説明 | |AudioDeviceOutput|kAudioUnitSubType_HALOutput|ハードウェア抽象化層を用いたオーディオデバイスとのインターフェースとなるユニットです。AUHAL とも呼ばれます。AudioDeviceOutput という名前にもかかわらず、設定次第で入力を受け付けることもできます。詳しくは [[汎用タスク概要#ハードウェアデバイスとのインターフェース|"ハードウェアデバイスとのインターフェース"]] をご覧下さい。| |DefaultOutputUnit|kAudioUnitSubType_DefaultOutput|入力されたデータをユーザーが指定したデフォルト出力(コンピュータのスピーカーなど)へと送るユニットです。| |GenericOutput|kAudioUnitSubType_GenericOutput|信号フォーマットの制御と変換機能を持つ標準出力ユニットは出力ユニットの形態を成しますが、オーディオデバイスのインターフェースではありません。通常、オーディオ処理サブグラフの出力に用いられます。[[core_audio_のプログラミングインターフェース#odhiogurahu_api|"オーディオ処理グラフ API"]] をご覧下さい。| |SystemOutputUnit|kAudioUnitSubType_SystemOutput|入力されたデータを標準システム出力へと送ります。システム出力とはシステムサウンドとサウンドエフェクトのための出力で、ユーザーがサウンド設定パネルのサウンドエフェクトで指定することができます。| **Table B-6** システムが提供する生成ユニット(kAudioUnitType_Generator) ^生成ユニット名 ^Component Manager サブタイプ ^説明 | |AUAudioFilePlayer|kAudioUnitSubType_AudioFilePlayer|ファイルのオーディオデータを再生するユニットです。| |AUNetReceive|kAudioUnitSubType_NetReceive|ネットワークからオーディオデータストリームを受信します。AUNetSend ユニットと連携して用います。| |AUScheduledSoundPlayer|kAudioUnitSubType_ScheduledSoundPlayer|メモリ中の1つないし複数のバッファからオーディオデータを再生するユニットです。|