LED照明には以前から興味があったが、普通の蛍光灯ならまだしもインバータ式を置き換えるに足る理由がなく、今まで無縁の生活を送っていた。
しかし連日の酷暑で部屋の温度も急上昇。蛍光灯からの熱線がジリジリと熱いような気がしないでもなかったので、赤外線を殆ど含まないというLED照明に俄然興味が出てきた。
冷やかし半分に価格.comを見ていたところ、NECのLEDシーリングライトHLDZD1251がスペックも値段も他の同クラスの製品より頭一つ出ており、楽天の期間限定ポイントもあったため、そのままお買い上げ〜。部屋のサイズ的には〜8畳までのHLDZB0849でも大丈夫そうだったが、「スペックの割に暗く1つ上のモデルで丁度良い」というレビューがあったのと、大は小を兼ねるって訳でHLDZD1251を選んだ次第。
折角なので今まで使っていたインバータ式蛍光灯HHFZ4160と色々比較してみた。
HLDZD1251(LED) | HHFZ4160(蛍光灯) | |
---|---|---|
畳数 | 〜12畳 | 4.5〜8畳 |
光源 | LED | Hf蛍光ランプ 70型 [使用ランプ:FHD70ECW/H] |
定格寿命 | 40000時間 (光束維持率70%) | 16000時間 (光束維持率80%) |
色温度 | 6500K | 7200K |
平均演色評価数 | Ra85 | Ra84 |
消費電力 | 42W | 62W |
全光束 | 5100lm | 6300lm (周囲温度40℃時) |
エネルギー消費効率 | 121.4 lm/W | 101.1 lm/W |
寸法 | 幅φ580mm 高118mm | 幅φ500mm 高108mm |
質量 | 2.2kg | 2.1kg(多分ランプ含まず) |
Webサイト | https://www.nelt.co.jp/navi/led_hldzd/hldzd1251/l.html | http://panasonic.jp/light/p-db/HHFZ4160_spec.html |
購入価格 | 7190円 | 0円(もらい物) |
スペックを見比べると、最近のLED照明は数値の上でも蛍光灯に匹敵する性能を有している事が分かる。LED照明と蛍光灯では全光束の定義が違う1)ため、数値が小さい=性能が劣っているという訳ではない。だが、一般消費者はそんなムツカシイ事を知っているわけもなく、数値の単純比較でLEDの方が劣っていると判断してしまうだろう。
数値的にも蛍光灯に追いついたことで、こうした不本意な比較による購入機会の損失は避けられるし、実際の性能もそれだけ上がっていると言える。演色性も蛍光灯と遜色なくなっており、Raが70台で「LEDは色が悪い」と言われていた頃とは隔世の感がある。
ワットチェッカーで消費電力を計測した。
(単位:W) | HLDZD1251(LED) | HHFZ4160(蛍光灯) |
---|---|---|
最小 | 4 | 15 |
普段使い | 15 | 32 |
最大 | 42 | 72 |
明るさ最小の時で11W、最大の時で30Wもの差が出た。ただし、LEDの最小は蛍光灯より明らかに暗く、割と暗めが好きな自分でも暗いと思ってしまうレベルなので実用にならないと思われる。一方で、蛍光灯の最小も暗いは暗いが、何とか実用になるレベルの明るさはある。
普段使いは、自分が定常的に使っている明るさでの消費電力。感覚合わせなので厳密に同じ光量ではないだろうが、LEDの方が17Wの節電という結果になった。これで元を取ろうと思うと、1週間あたりの使用時間を36時間(平日5日×4時間+休日2日×8時間)として、1年間52週の節約電力は31.8kWhとなる。24円/kWhとして年間の節電料金は763.7円/円なので、9.3年という計算に…。一人暮らしだとこんなもんすかね。
グラフのサンプル数の違いは調光機能の差によるもの。
HLDZD1251 (LED)は5段階調光の値で(連続調光も可能だが面倒なのでやってないw)、逆にHHFZ4160 (蛍光灯)は連続調光しかないので調光ボタンを1度押した時の値を記録している。手動押下なので若干のバラつきがあると思われる。
スペック上はHLDZD1251 (LED)の方が演色性が高く色温度は暖色寄りとなっている。
しかし実際の色味感覚としては、明らかにHHFZ4160 (蛍光灯)の方が演色性が良い。HLDZD1251は青白い光で、物が淡泊な色合いに見える。肌色が特に顕著で、HLDZD1251の下では青白く不健康な見え方になる。黄色あたりのスペクトルが抜け落ちてる感じ?これはちょっと頂けない。