MacBook Pro (Late 2013)からの乗り換え先として、ThinkPad T450sの程度のいい中古品を買った。キーボードは日本語配列だったが、ThinkPadなら英語配列への交換も簡単だろうと思い、実際に交換してみた記録。
使えるキーボードは公式の部品検索で探すことができる。ThinkPadは様々な販売地域と仕様の組み合わせがあり、今回の英語キーボード1つとっても、仕様違いで以下の組み合わせがある。
バックライトの有無はそのまんま。バックライトのあり・なしのモデルがある。
USかUSIかってのは、前者は一般的なUSキーボードで、後者は国際対応版USキーボード(US International)を意味する。配列自体はどちらもお馴染みUS配列で一緒だが、USIの方は一部のキートップのプリントが違う(「5」キーにユーロ記号が追加、右AltキーがAltGr表記になってる)。なので好みないし値段で選べばおk。
供給業者の違いも読んで字のごとくなのだが、業者によってキートップの質感やキータッチが微妙に異なるらしい。LTNはLite-Onで、CHYはChiconyとのこと。
今回はLite-On1)のバックライト付きUSIキーボード「01AX340」を調達した。eBayで送料込み5000円弱で買えた。同じ仕様でも、廃番や供給業者の変更でFRUが変わることがままあるため、FRUから検索するのではなく、機種名とキーボード仕様で販売サイトを検索し、商品ページに載ってるFRUから詳しい仕様・適合性を確認する方が楽だろう。
届いたキーボードはこんな感じ。
これぞThinkPadの骨頂ってなもんで、公式に図入りの交換マニュアルがあるので、それに沿って進めるだけ。まぁ、それだと本ページを作る意味がないので写真入りで解説していく。
バッテリーを外し、ゴムのカバーを2つ外す。ゴムが千切れやすいので注意。
キーボード下部のくぼみ2つを使い、ベース部分のフレームを上にスライドさせる。キーボードを本体フレームに固定する爪が外れると共に、ネジが6個露出するので取り外す。ネジはキーボードから抜けないようになっている。
キーボードを手前に引くと本体から外れる。裏側にマザーボードに繋がるフレキがあるので注意。ゴムの蓋をめくると、キーボードをつなぐコネクタがある。慎重にフレキケーブルを取り外し、キーボードを入れ替える。
新品のキーボードはフレキに折り目がなく浮いた状態となるが、グッと押し込んで大丈夫。
取り外しと逆の手順で新しいキーボードを取り付ける。ネジは新しいキーボードに予め付いてるハズ。写真では右下の爪がきちんとハマってないので、ちゃんと取り付けましょう(撮ってから気づいた。)
ThinkPadとLenovoすげぇ。
キーボードを載せる本体部分は、全面がしっかりしたマグネシウム合金製で、実用性を重視した非常に真面目な造りだと感じた。それでいて、キーボードだけを簡単に交換できる作りとなっており、この構造を思いついた人は本当にすごいと思った。
LenovoがThinkPadブランドを手に入れてから早14年、今もThinkPadの魂を頑なに守っているように見える。Lenovo以降のThinkPadはダメだとか、伝統の7列キーボードを捨てたThinkPadはThinkPadじゃないという意見もあろうが、今どきの薄型軽量フラットなフォルムに追従しつつ、ユーザーによる容易なパーツ交換を実現する姿勢には敬服せざるを得ない。どこぞの果物名な会社も見習ってもらいたいもんですな。