使いまわしのSSDにWindows 10を入れたところ、回復パーティションではなくC:\Recovery
に回復環境が作られてしまった。なんか気持ち悪いので、いつも通りの回復パーティション式に変更できないか調べて試したら出来たのでメモ。
(2021-10-01 追記)
最近のバージョン(少なくとも20H2で確認)では回復パーティションは作られないのが標準のようだ。Windows 11への移行なども見据えると、素直にC:\Recovery方式に準じた方がいいのかも。
BIOSブートではパーティション設定が違うため、本記事の方法は適用できない。MS公式ドキュメントにBIOSブート向けの記載があるので参考にしてくだしあ。
コマンドプロンプトを管理者として実行し、diskpart
を起動する。
以下のコマンドで回復パーティションを作る。select disk
, create partition
のsize
, assign letter
の値は各自の環境に読み替えてくだしあ。なお、select disk
で指定する値はlist disk
で確認できる。
回復パーティションの容量は1 GiBが公式の推奨値である。ここでは念には念を入れて3 GiB確保した。当然ながら、ディスクに回復パーティション分の空き領域が必要となる。足りなければ、ディスクの管理でC:ドライブを縮小するなりして確保してくだしあ。
select disk 0 create partition primary size=3072 format quick fs=ntfs label="Recovery tools" assign letter="T" set id="de94bba4-06d1-4d40-a16a-bfd50179d6ac" gpt attributes=0x8000000000000001
set idとgpt attributesが肝。これらプロパティを設定すると回復パーティションとして扱われる。
正しく作成できれば、以下のような感じで認識される。
DISKPART> lis par Partition ### Type Size Offset ------------- ------------------ ------- ------- Partition 1 システム 512 MB 20 KB Partition 2 予約 16 MB 513 MB Partition 3 プライマリ 585 GB 529 MB * Partition 4 回復 3072 MB 586 GB
このコマンドプロンプトは後ほど仕上げ作業で使うので、消さずに残しておく。
作成した回復パーティションにWindows REをコピーする。新たなコマンドプロンプトを管理者として実行し、以下のコマンドを実行する。
mkdir T:\Recovery\WindowsRE xcopy /h C:\Windows\System32\Recovery\Winre.wim T:\Recovery\WindowsRE
作成した回復パーティションをWindowsに登録する。
まずは回復環境を無効にする。
> reagentc /disable REAGENTC.EXE: 操作は成功しました。 > reagentc /info Windows 回復環境 (Windows RE) およびシステム リセット構成 情報: Windows RE の状態: Disabled Windows RE の場所: ブート構成データ (BCD) ID: 00000000-0000-0000-0000-000000000000 回復イメージの場所: 回復イメージ インデックス: 0 カスタム イメージの場所: カスタム イメージ インデックス: 0 REAGENTC.EXE: 操作は成功しました。
次に作成した回復パーティションをWindowsに登録する。
/path
オプションは登録する回復環境のパス、/target
は登録先のWindowsフォルダを指定する。
> reagentc /setreimage /path T:\Recovery\WindowsRE /target C:\Windows ディレクトリは次に設定されています: \\?\GLOBALROOT\device\harddisk0\partition4\Recovery\WindowsRE
回復環境を有効化し、正しく登録されているか確認する。
> reagentc /enable REAGENTC.EXE: 操作は成功しました。 > reagentc /info Windows 回復環境 (Windows RE) およびシステム リセット構成 情報: Windows RE の状態: Enabled Windows RE の場所: \\?\GLOBALROOT\device\harddisk0\partition4\Recovery\WindowsRE ブート構成データ (BCD) ID: 31099d0b-3da4-11e9-836a-c8ff28b541b0 回復イメージの場所: 回復イメージ インデックス: 0 カスタム イメージの場所: カスタム イメージ インデックス: 0 REAGENTC.EXE: 操作は成功しました。
C:\Recoveryの中身が殆ど空になっていることを確認し、削除する。デフォルトではアクセス権が一切ないので、てきとーに付与して作業して下さい。
回復パーティションに割り当てていたドライブレターを消す。冒頭のdiskpart
のコマンドプロンプトが残っているなら、単にremove letter
すればおk。
> remove letter=T
再起動した際、ドライブレターが復活するようなら、ボリュームに対して同様の操作をしてみる。
> diskpart DISKPART> select volume 回復パーティションのドライブレター DISKPART> remove letter=T