ソースの表示以前のリビジョンバックリンク全て展開する/折り畳む文書の先頭へ Share via Share via... Twitter LinkedIn Facebook Pinterest Telegram WhatsApp Yammer Reddit Teams最近の変更Send via e-Mail印刷パーマリンク × « 0.MINIXのソースを読む GLEW.framework » [kernel/main.c]_PROTOTYPEマクロに唸る MINIXのご本尊のmainだと思われる、kernel/main.cから読み進めて行こう。ファイルの冒頭にも「This file contains the main program of MINIX as well as its shutdown code.」と書いてある。 24行目から始まるプロトタイプ宣言。初っぱなからマクロの登場だ。 FORWARD _PROTOTYPE( void announce, (void)); FORWARDはinclude/minix/const.hで#define FORWARD staticと定義されている。これ以外の独自修飾子も、同様にconst.hで宣言されている。 include/minix/const.h:9-12 #define EXTERN extern /* used in *.h files */ #define PRIVATE static /* PRIVATE x limits the scope of x */ #define PUBLIC /* PUBLIC is the opposite of PRIVATE */ #define FORWARD static /* some compilers require this to be 'static'*/ FORWARDは、関数のスコープをファイルスコープに押さえ込む役割のようだ。 続いて_PROTOTYPEマクロ。 名前からもわかるように、関数プロトタイプ宣言に関するマクロである。これの役割はK&R CとANSI Cのプロトタイプ宣言の違いを吸収するものっぽい。本体はinclude/ansi.hに記述されている。 #ifdef _ANSI /* Keep everything for ANSI prototypes. */ #define _PROTOTYPE(function, params) function params #define _ARGS(params) params (略) #else /* Throw away the parameters for K&R prototypes. */ #define _PROTOTYPE(function, params) function() #define _ARGS(params) () (略) #endif /* _ANSI */ この定義と、先のプロトタイプ宣言を見比べると、K&RとANSIそれぞれの場合で以下のように展開されることがわかる。 ANSIの場合static void announce (void); K&R の場合static void announce(); ANSIの場合は普通のプロトタイプ宣言だが、K&Rにはプロトタイプ宣言なるものは存在しないので、この文は関数の使用宣言をしているらしい(K&Rの資料がないので詳細は不明)。 では実際の関数定義部はどうなっているかというと……announce関数は引数を持たないので、その次のshutdown関数を見てみる。 PRIVATE void shutdown(tp) timer_t *tp; { ... こっちは完全にK&R準拠の書き方だ。後方互換の為に、ANSI Cでもこの書き方も許されている(無論、推奨はされていないが)ので、プロトタイプ宣言部分だけを切り替えてやれば、K&RなコンパイラでもANSIなコンパイラでもコンパイルできるって仕組みか。すげー! Comments Name E-Mail Website 人間の証明として、ボックス内の全ての文字を入力してください。 この項目は空のままにして下さい:Preview Comment blog/2007/2007-07-11.txt 最終更新: 2015-01-06 11:51(外部編集)