デュアルXeon E5 v3からシングルE5 v4にして30W削減

消費電力削減のためメインPCと家鯖を仮想化で統合してから半年、当初の目論見ほどには電気代が安くなっていない今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

消費電力が下がらないことに業を煮やした私は、更なる節電のためにX10DRiとデュアルXeon E5-2673v3の組み合わせから、X10SRL-FとシングルXeon E5-2680v4に変更するという暴挙に出ました。CPU1個分のベース電力が削減できるだろう、Broadwell-EPのHWP (Hardware P-states)でv3より省エネだろうという皮算用をもとに…。

(2022-01-11 追記)

壮大な勘違いをしていた。Broadwell-EPで追加されたのは、HWPM (HardWare controlled Power Management)であって、HWPとは別物だった。一応、HWPの初期実装は入ってるようだが、一部機能がなくintel_pstateドライバはHWPを使わないっぽい。

ついでに、タイトルの30W削減というのは、cpupowerで性能バイアスを15(最も省エネ)とした時の最大値で、ここまでやると操作感が明らかにもたつく。現実的には15~20W程度の削減という具合。

X10DRiにE5 v4を1つだけ載せればいいのでは?と思われるかもしれないが、PCIeスロット数の関係で叶わぬ願いだったのさ。X10世代のデュアルソケットマザーにはPCIeスロットが6本載っているものの、ソケット毎に3本ずつという割り当てで、しかもCPU1側はPCIe x16が1本のうえGPUを差すと直下のPCIe x8が隠れて実質2本しか使えない極悪配置なのである。

どうせマザボも変えるならWindows 11を見据えてSkylake-SPにしてしまうのも手だったけど、多コアのやつはまだちょーっち高いなぁって。

そういうわけで、メインマシン兼鯖の構成と消費電力は下表のようになった。

変更前 変更後
M/B X10DRi X10SRL
CPU1 Xeon E5-2673v3 Xeon E5-2680v4
CPU2 Xeon E5-2673v3 -
RAM DDR4 RDIMM 32GB × 6
GPU GeForce GTX 1650 D6
NIC ConnectX-3 EN Pro
PCIe USB 3.2 (ASM3142)
PM963 1.92TB × 2
HDD ST10000NM0096 × 5
MAL38000NS-T72
アイドル時
消費電力
130W 105W

25W程度の削減となったが、100W切りは達成ならず。瞬間値なら98W程度を確認するも、まぁ殆どの場合100~105Wをうろうろしてる感じ。

DDR4メモリの消費電力は8GBあたり3W程度ということで、DDR4 RDIMM 32GB×2枚を取り外して24Wの節約だぜ!?と試してみたら、せいぜい5W程度しか変わらなかった…。それも明確に下がったわけではなく、なんとなーく下振れしてるかなー?という程度。10W削れるならともかく、これならメモリ+64GBの恩恵を受けた方がいいかなと。

これ以上の消費電力削減は無理な予感だなー。CPUやメモリの電圧弄れば違うだろうけど、お堅いM/Bなので設定できるはずもなく。HDDが5W/台で6台載ってるのが最大のネックなんだよなー。

X10SRL-FのPCIe x16スロットは、マニュアル上はx8動作ということになっているが、BIOSの設定でx16動作に変更することができた。この場合、同じPCIeリンクを共有するPCIe x8スロットは当然だけど使えなくなる。PCIeバイファケーションの設定が全パターン(x16, x8x8, x8x4x4, x4x4x8, x4x4x4x4)選べるのは、さすがSupermicroといった感じ。




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  • 最終更新: 2021-09-17 15:06
  • by Decomo